
ゴミ屋敷
2024.05.27
遺品整理のプロが教える!ゴミ屋敷化した不動産の対処法とスムーズな売却を実現する秘訣
「ゴミ屋敷化した実家の売却ってどうすればいいの?」「遺品整理も同時にしなきゃいけないけど、何から始めたらいいか分からない…」そんな悩みを抱えていませんか?この記事では、ゴミ屋敷化した不動産の対処法からスムーズな売却を実現する秘訣まで、遺品整理のプロが分かりやすく解説します。
ゴミ屋敷化した不動産の現状と課題

近年、ゴミ屋敷化した不動産の問題が深刻化しています。これは、単なる「片付けられない人」の問題にとどまらず、近隣トラブル、公衆衛生の悪化、そして所有者自身の生活の質の低下など、様々な問題を引き起こす可能性があります。また、相続や売却の際に大きな障壁となることも少なくありません。この章では、ゴミ屋敷化した不動産の現状と課題について詳しく解説します。
ゴミ屋敷の定義と発生原因
ゴミ屋敷とは、日常生活に支障をきたすほど大量のゴミが家の中に放置されている状態を指します。明確な定義はありませんが、一般的には、床が見えないほどゴミが積み重なっていたり、悪臭や害虫が発生している状態などが該当するとされています。環境省のガイドラインでは、「過剰に物品が蓄積している状態」と定義されており、程度の差はあれど、誰にでも起こりうる問題と言えます。
ゴミ屋敷が発生する原因は多岐に渡ります。精神的な疾患(うつ病、強迫性障害など)や身体的な問題、認知症、経済的な困窮、孤独死なども原因として挙げられます。また、近年では「セルフネグレクト(自己放任)」と呼ばれる、自身を適切にケアすることができない状態も増加傾向にあり、これもゴミ屋敷化につながる可能性があります。ゴミ屋敷問題は複雑な背景を持つことが多く、一概に「怠惰」や「不衛生」と片付けることはできません。
ゴミ屋敷化した不動産を放置するリスク
ゴミ屋敷化した不動産を放置すると、様々なリスクが生じます。以下に代表的なリスクをまとめました。
法的リスク
近隣住民への迷惑行為として、損害賠償請求をされる可能性があります。悪臭や害虫の発生、火災の危険性などが訴訟の原因となるケースも少なくありません。また、自治体から改善命令が出され、強制的に撤去される場合、その費用を負担する義務が生じます。
衛生上のリスク
ゴミから発生する悪臭や害虫は、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、ダニやゴキブリはアレルギーの原因となることがあり、呼吸器疾患や皮膚炎などを引き起こすリスクがあります。また、腐敗した食品などは食中毒の原因となる可能性もあります。
近隣トラブルのリスク
悪臭や害虫の発生は、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。また、ゴミ屋敷の外観が景観を損ねているとして、苦情を受けるケースも少なくありません。深刻な場合には、地域社会からの孤立につながる可能性もあります。
資産価値低下のリスク
ゴミ屋敷状態の不動産は、資産価値が著しく低下します。売却を検討する場合、大幅な値下げを余儀なくされる可能性が高く、場合によっては買い手が見つからないこともあります。また、リフォームや清掃に多額の費用がかかるため、経済的な負担も大きくなります。
ゴミ屋敷の遺品整理を始める前に

ゴミ屋敷状態の遺品整理は、通常の遺品整理よりも複雑で困難な作業となることが多いため、事前の準備が非常に重要です。まずは、現状を把握し、必要な手続きや手順を理解した上で、計画的に進めることが大切です。焦らず、一つずつステップを踏んでいきましょう。
遺品整理の進め方
遺品整理は、大きく分けて以下の手順で進めます。
1.現状の把握
まずは、どの程度の量の遺品があるのか、貴重品や必要な書類はどこにあるのかなどを確認します。写真や動画を撮っておくと、後々整理の際に役立ちます。
2.遺品整理の方針決定
遺族間で、どの遺品を残し、どの遺品を処分するのか、誰がどのように作業を行うのかなどを話し合って決定します。故人の意思を確認できるものがあれば、参考にしましょう。
3.遺品整理の実施
決定した方針に基づき、遺品の仕分け、梱包、搬出などを行います。不用品の処分方法も検討しましょう。
4.清掃
遺品整理が完了したら、部屋の清掃を行います。ゴミ屋敷の場合は、特殊清掃が必要になる場合もあります。
5.手続き
公共料金の解約、各種名義変更など、必要な手続きを行いましょう。
必要な手続きと書類
遺品整理には様々な手続きと書類が必要になります。状況に応じて必要なものを確認し、準備しておきましょう。
死亡届
死亡の事実を知った日から7日以内に市区町村役場に提出
戸籍謄本・抄本
相続関係を証明するために必要
印鑑証明書
故人のものと相続人のものが必要
遺産分割協議書
相続人全員で遺産の分割方法について合意した内容を記した書類
預貯金通帳・証券
解約や名義変更の手続きに必要
不動産権利証
不動産権利証
遺言書
遺言書
年金証書
年金受給停止の手続きに必要
健康保険証
健康保険証
運転免許証
返納手続きが必要
パスポート
返納手続きが必要
その他、クレジットカード、公共料金の契約書類、携帯電話なども解約や名義変更の手続きが必要です。また、故人が加入していた保険や年金などについても確認しておきましょう。これらの手続きは、専門家(弁護士、司法書士、行政書士など)に相談することでスムーズに進めることができます。
ゴミ屋敷の不動産売却をスムーズに進めるための秘訣

ゴミ屋敷の撤去に関する法律は定められていませんが、地方自治体はゴミ屋敷条例を定めることが可能です。条例を定める場合、2年以下の懲役、禁固、100万円以下の罰金というなかなか重い罰則をゴミ屋敷の住民に課すことができます。
清掃・リフォーム
ゴミ屋敷の状態では、買い手は物件の価値を正しく判断できません。まずは徹底的な清掃を行い、清潔な状態にすることが重要です。必要に応じて、リフォームも検討しましょう。リフォーム費用に見合う売却価格の向上も期待できます。特に、水回りやキッチンなどのリフォームは効果的です。リフォーム費用と売却価格のバランスを考慮し、適切な範囲で実施することが重要です。例えば、老朽化した壁紙の張替えや、水回りの設備交換などは、比較的費用対効果の高いリフォームと言えるでしょう。床の張替えなども検討すると良いでしょう。
ハウスクリーニング
清掃に加えて、専門業者によるハウスクリーニングも検討しましょう。プロの技術で、細部まで徹底的に清掃することで、物件全体の印象を格段に向上させることができます。特に、水回りやキッチンなどの汚れが目立ちやすい場所は、ハウスクリーニングの効果が大きいです。また、臭い対策としても有効です。
不用品の撤去
ゴミ屋敷の最大の課題は、大量の不用品です。売却前に不用品を全て撤去し、室内をスッキリとした状態にすることが必須です。不用品の処分は、自治体のルールに従って行う必要があります。分別をしっかり行い、粗大ゴミは適切な手続きで処分しましょう。また、遺品整理業者に依頼する方法もあります。専門業者に依頼することで、効率的に不用品を処分できます。不用品回収業者に依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。また、悪質な業者も存在するため、信頼できる業者を選ぶように注意しましょう。
ゴミ屋敷のスムーズな売却には買取業者へ相談

ゴミ屋敷化した不動産の対処は、法的、衛生上、近隣トラブル、資産価値低下のリスクを避けるため、迅速な対応が必要です。なんでも不動産買取ではこういったゴミ屋敷の買取も行っておりますので、お気軽にご相談ください。